都漁連内湾釣漁協議会

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H30.2.3 第13シーズン お台場学園「海苔養殖授業」の作業協力



●今年も柔らかく美味しい海苔が採れました!

 13シーズン目を迎えた復活特産お台場海苔の育成授業。干支を一回りして元に戻った今シーズンは例年より寒い日が続き、海苔育成期間中も二度の降雪に見舞われました。すると、海苔の育成を見守る地域の人達から「海苔が雪を被っても大丈夫か?」などと心配する問い合わせが繰り返されました。「お台場に生き物なんて居るの?」と問われることもあった12年前と比べると、正に隔世の感があります。年末年始の挨拶は海苔網の見回り時に、という人もいるくらい、活動は地域に定着しました。これも都漁連内湾釣漁協議会の皆様の長年に亘るご支援の賜物です。

 ところで、一般に海苔は気温・水温が下がった方が良いと言われていますが、その理由には以下の二つの要因があるようです。
1. 水温低下が早いと、単価のよい年末贈答用までに生産量を上げることができ  る。
2.  水温が低いと病害の発生と食害が抑制される。

 かつては(秋の)彼岸から(春の)彼岸までと言われた海苔養殖も、近年の海水温の上昇により不作となる年が増えてきました。昨年は年末になっても水温が十分に下がらず、クロダイ等による食害が東京湾内の漁場で深刻化しました。
 今シーズンは上記のように水温の低下が早かったため、漁場では問題は生じなかったようです。ただし、お台場では降雪時に水温が10℃以下まで低下してしまったため、生長速度が低下して収穫量は例年の7割位まで落ち込んでしまいました。水温は低すぎてもだめだという事が理解できました。
 このような経過を経て、お台場学園の5年生は海苔の生活史や海苔養殖の歴史・文化について自ら課題を発掘し、4年生を前に発表を行いました。それぞれに分かりやすく工夫がされていて、ほほえましく感じられました。

 長年に亘る海苔の育成活動を通じて、港区では「泳げる海お台場」をスローガンに海水浴イベントを開催するようになりました。今年は7月28日~8月5日までの9日間が予定されています。パリ市との連携も検討されており、江戸前内湾漁業と屋形船文化が広く国際的に認知される日も近いことでしょう。







          文: 特定非営利活動法人「海辺つくり研究会」 森田健二
                    写真:中澤 充(佃島漁協/佃中澤)


【作業まとめ】
<参加者>
・港区立小中一貫校お台場学園港陽小学校5年生と保護者
・お台場海苔作り実行委員会、その他
<指導>
・ NPO法人海辺づくり研究会
・木更津金田の浜活性化協議会/実形博之氏
<協力>
・東京都港湾局
・都漁連内湾釣漁協議会
 ⇒当会参加船舶3隻、参加者4名
 ⇒あみ弁/第十一あみ弁丸、三浦屋/三浦屋丸、佃中澤/日の出






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